3 days in Tibet

 おそれおおくも,河口慧海師のタイトルに引っかけてしまいましたが...成都直行便の運行開始により,格段にチベットへのアクセスが良くなり,
青蔵鉄道を含めても5泊6日で拉薩を訪ねることができるようになりました.
 強行軍だったため,チベットの民衆にふれる機会が少なかったのが心残りですが,以下今回の旅を総括してみます.
 自身の2回目あるいは,これから訪問される方の参考になればと思います.

■今回の装備
 カメラ×3
  EOS 5D markII(24mm−105mm):通常利用を想定
  Canon PowerShot A3100 IS:食事記録,狭い場所や,ストロボお手軽撮影を想定
  チェキwide(フィルム40枚):現地でのコミュニケーションツールを想定
 三脚,28mm−300mm交換レンズ,各PLフィルタ,レリーズ,水準器,懐中電灯,充分な交換用電池,カメラメンテナンスキット
 CFカード4枚(計56GB),microSD1枚(8GB)
 腕時計型高度計(気圧差で測定),中国語+チベット語+日本語併記のフリップ(ex.「あなたの写真を撮っても良いですか?」を併記したもの)

■持って行かなくて失敗したもの
 一眼レフ用レインコート(ほとんど毎日雨が降った)

■2011年9月15日(木)
 高山病の予防に効くと言われているダイアモックスを飲み始める(朝夕125mg)
 副作用と思われる手のしびれと,倦怠感が服用3時間後ぐらいから出る...けっこう強い

■2011年9月16日(金) 自宅 →成田 →北京 →西寧
 いよいよ出発の日.6:50では間に合わないので,5:50のバスに乗るべく,4:00起床...睡眠時間は3時間ほど.いつも通りバスと飛行機内で寝るつもり.
 しかし,離陸2時間前集合は早すぎる.ラウンジでひまつぶしすること確定.
 修学旅行らしい高校生が複数人待っている.自分の頃は夜行寝台と連絡船で北海道へ...隔世の感あり.

 7:40成田第一ターミナル着.Kカウンターには誰もいない.しばらくうろうろしていると,Tさん登場.無線ガイドを受け取り,いったん分かれて出国手続きへ...
8:00終了.全くやることがないので,当初予定通りラウンジへ行き,2時間ひまつぶし(=寝る)をすることに... 




10:00過ぎに搭乗口前に.
前回の成田利用時も,ターミナルのイチバン端っこだった

正直端っこなら,バスの方がありがたい.

NH905は,定刻の10:35に離陸
席はかなり空いている.Cクラスの搭乗率は50%
隣はいなかった.


NH905の機材はA320,正直言ってCクラスの評判はよろしくない
リクライニングは微妙に疲れた.
シートTVは,飛行ルートマップの表示ができない.

離陸後,すぐに食事の時間.
といっても,ラウンジで軽食を食べてきたばかり.
あまり食欲がわかないが,いつも通りシャンパンを飲む.
ANAのシャンパンは,辛口で美味い.

食事のチョイスは,「魚」(=まぐろの照り焼き).
ワタシには量が多い.






初めての北京空港へ,ほぼ定時到着.
正直言って,北京空港なめてました.
デカイです(笑).ターミナル間列車が,あんなに暴走するとは...
無人運転で,ガンガン飛ばします.

さらに,CZ6992乗り換えで,第3ターミナル →第2ターミナルの
移動が...ターミナル間連絡バスに乗り込んで,いったん町中へ
さらに15分...デカすぎです.


乗り継ぎに約4時間あるため,かなりはやめの
夕食.連食のためまったく食が進まず.
でも,平地最後のビールは飲む.

第2ターミナルのCZカウンターには,日本語表記もあり
中国に似合わず,かなり親切.




CZ6992 北京 →西寧機内
NH905と同様A320なのだが,かなり狭い.
おまけに,むちゃくちゃ揺れた.

機内食の賞味期間が3日間もあるってどうよ!(笑)
マーガリンかと思ったパッケージのなかみ(左上)は,
ザーサイだった.
飲み物なしで,パンをぼそぼそ食ったワタシ.(笑)




定刻,21:00に西寧空港に到着
かなり寂れている...寒い!

中国で初めて見たシルバー?シート??
(by西寧空港)

■2011年9月17日(土) 西寧 →タール寺 →西寧西站 →青蔵線車中泊
 西寧の日出は遅い.明るくなるのは7:30頃からだ,気温も0度近くまで下がっている.




朝は,洋式+揚げパン
珈琲を入れた瞬間「どろっ」としたので,
あわてて止める.
飲んだら,案の定むちゃくちゃ不味かった.
何日前から入れっぱなし...継ぎ足し継ぎ足し
なのだろうか?(笑)

揚げパン◎
ベーコン○
イモ○
パン×
珈琲×××


青海市なめてました
google map見ただけで,近所を散歩できると思っていましたがけっこうデカイ.
朝2時間早起きしたが,周辺の公園しか廻ることができなかった
「あなたの写真を撮っても良いですか?」のフリップを忘れた.大失敗!

(右)宿泊先の「青海賓館」☆☆☆☆☆だが,バスタブは付いていなかった.
(左下)朝の公園で太極拳をする人々.青竜刀で演武している人もいた.
(右下)どこかで見たことがある像...なんだっけ?




土族 譚さんの案内で,
ゲルク派のタール寺(塔爾寺)へ

実は譚さんはワタシと1歳違いであった.
(右)まだまだ西域では三輪自動車が現役
(最近大連では
めっきり見なくなってしまったが...)
(左上)タール寺の山門,白い帽子をかぶっている人達は,山門を出てくる観光客へ土産物を売りつけようと待ちかまえているオバサンたち
(右上)タール寺(塔爾寺)の名前の元となった仏塔群.手前から4つめに釈迦が天から降りてきたときに使うハシゴがかかっている
(下)境内のそこら中にあるマニ車.コルラコルラコルラ...
 


(左)タール寺の入場券.なんとなかみはVideoCD! 
イスラムレストランで撮影した,新婚さんと(裕福な家庭の?)子供達
ここでは,「あなたの写真を撮っても良いですか?」が初めて活躍した!

昼食は,イスラム式食堂でラーメン...でも,主役のラーメンは最後の最後で登場...ほとんど満腹だったのが残念!
ヨーグルトは,高山病に効果有り?(ホントか?)とのことで,毎日出てきた.
イモは,全行程中どこで食してもおいしかった.
イスラム教の食堂であったが,ビールが冷えていた.銘柄はチベットビール.
幅広麺のようなものは,すっぱい系.(下)のイスラム麺は牛?のダシが出ていてたいへん美味.コレ単品でも良いくらい.
スープ単品はいらないくらい.
スープは全行程を通じて似たような味で,ハズレが多かったような...


超市(スーパーのこと)でトイレットペーパーと,紙コップを仕入れて,西寧西站(西寧西駅)へ
西寧站が改装工事中のため,臨時駅を作ってこちらを市の玄関にしている.
日本では考えられないダイタンさ
(左上)汽車站(バスターミナル)...ここで降ろされて,駅まで歩くことに...
(右上)本日乗車するのは,K9801 15:04始発.1番線で,第一待合室を使え!との表示
(下)発車までの時間,譚さんにリクエストして,站台票(入場券)を買いに...ゴルムド駅には存在するウワサを聞いていたが,
ここ西寧西站にもありました.1枚だけといわれたのを,譚さんがねばってくれて10枚購入.


予定より少し早く,14:25に乗車開始.中国にしてはとても珍しい...
と思ったら,我々の2つ隣のコンパートメントに中央の部長様が乗車するらしく,
車内は,花,ウェルカムドリンク,ナッツ,果物で飾り付けられている...もちろん部長様の
コンパートメントだけ...列車長,駅長始めそうそうたるお出迎えだったが,はばかられて写真撮影できず...
(左上)K9801専用のサボ
(右上)我々の乗った軟臥車(ボンバルディア製),隣の11号車の軟臥車は南車製だったが,トイレの具合は
 南車製の方がgood.我々の車両は列車長に指摘したが終点まで水浸し状態で,最後まで利用できず
 隣の車両を使っていた.
(左下)西寧西站 1站台(1番線).仮駅といっても,4トントラックがへいきでホーム上を走っている
 各列車の乗車口には,各車両専用の車掌が,紅絨毯を引いてお出迎え.
 全員に写真撮影を拒否られてしまった...残念!
(右下)日本で言うところの郵便荷物車
 ちなみに,25T型は集便装置付き25型列車とのこと...つまり,いまだに中鉄は垂れ流し多し!
牽引機は東風4DK型重連.最大出力2940kW/h×2,最高時速170Km/h
日本のディーゼル機関車と違い,ディーゼルで発電した電気でモータを回すタイプ.
急勾配をものともせず,100Km/h以上の高速運転を見せてくれた.

(左)車内で記入させられた,高山病は大丈夫か?かかっても自己責任だぞ!
 という,自己申告書
(右) 今回のため,わざわざ日本から持ってきたポテトチップス達
 標高2300mでも,パンパンにふくれている.
 左端の「ながいもっくる」は,さすがANAの機内販売商品.
 高度が上がってもふくれてくる兆候がなかった.

17:30から早めの夕食...日没は20:00ぐらいなのでかなり明るい
ごらんの通り,食堂車は,日本人を含めて外国人でいっぱい.
ココの売店に,青蔵線の記念グッズが全くなかったのは大ショックであった
(左下)クレームがあったら書いてくれ!とゆーノートだが,ホントに反映されるかは大いに疑問
(中下)車内販売準備中.このあととりももを1本ずつビニールに入れていた
(右下)麻婆豆腐っぽいもの(笑)...醤油系の味付け多し
出されてくる皿は,そこら中が欠けている.
取り皿は一人1枚限定.必然的にぶっかけ飯に...これでは車内販売の弁当と変わらない
なにしろ,16両分の客がいっせいに飯に来るので,ひと組あたりの持ち時間は20分だけ!




食事の後は,車内探検へ...
(右)最安の「硬座車」ごらんの通り,網棚はぎゅう詰め
 シートは,回転・リクライニングしないので,
 ここで24時間はかなりつらいと思われる.
(左下)3号車の硬臥車(3段ベッド×2組のコンパートメント)
 ガイドの張さんがここの座席だが,
 ほとんど我々の10号車へ来ていた.
(中下・右下)チベット語のつもりの「あなたの写真を
 撮っても良いですか?」を見せたが両親,祖父母?
 共に理解してもらえず.反対側の席にいた少年に
 仲介してもらった.
 写真下に半分写っている「揚げパン」の
 大量攻撃を受ける.ボソボソであったが,不味くはない,いかんせん
 食事後+水無しではほとんど食べられず...


(左上)哈爾蓋站.有蓋貨車がいいカンジ.一日上下各一本しか停車しない.
 この駅から「柴達爾線」という石炭積み出し用の列車が走っているようなのだが,
 全く情報がない.
(右上)和諧1型(HXD1)の重連.最大出力9600kWh×2!!!,最高速度120Km/h
 まさに,運炭のための機関車?!
(左下)天竣站.この先から8連続ループが始まる
(右下)8連続ループ.中間地点に世界最高高度のトンネルがある.
青蔵線,軟臥車の乗車券...値段が外国人用に3割近く高い!

■2011年9月18日(日) 青蔵線車中 →拉薩 →撮り鉄
 旅程上ほとんど歩かない日だったはずなのだが,もっとも歩いた日になりました.


途中の遅れを取り戻して,ゴルムド駅に約10分早着
現在01:05
標高2828mですが,10号車から機関車付け替え撮影のため
ダッシュしました!(笑)
 甲斐あって,NJ2型の入線から撮影することができました.
 ゴルムドからは,車内デッキも禁煙になるため,
多くの人がホームに出てきてタバコ吸っています.
 はたして,300mダッシュと,喫煙どっちがツライの
でしょうか?


(右)NJ2型側面に貼られていた,GEの型式版


(左上)朝起きたら,ポテトチップスが減圧に耐えきれず,破裂していました
(右上)チベット入境証.2011年9月時点で旅行会社以外での取得不可能
(下)朝食の車内販売弁当.やたらしょっぱいが完食


ココシリ高原の夜明け.列車内の高度計はまもなく4800m(クリックすると大きな写真)
カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II,撮影日時:2011/09/18 7:36:21
撮影モード:プログラムAE,Tv(シャッター速度):1/30,Av(絞り数値):4.0,露出補正:0,ISO感度:100
レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM,焦点距離:24.0mm
ホワイトバランス:オート,AFモード:AI フォーカス AF

気づいたら,あっというまに世界最高高度の唐古拉を猛スピードで通過
流し撮りしなかったので,ボケボケです.
駅の直前にある,世界最高高度の記念碑は全く写真取れず.(記念碑があったので,駅接近が気づいた)
記念碑の撮影をしたい人は,逆方向の列車に乗るべし!
通過時刻は,多少列車が遅れて8:20頃.日出が7:38頃なので,K9801で唐古拉を拝めるのは,9月が限界か?

(上)安多(4704m)へ約20分遅れの9:15到着.廻りには何もない
(下)措名湖をこれまた遅れて通過.名所脇に駅が設置されているが,定期列車は止まらない.
那曲には,25分遅れ...だんだん遅れがひろがっていく
妥如=数両分のホームしかない,交換駅

11:20より,昼食開始.魚の揚げ物は骨まで食べられるつもりでいたら,とんでもなく硬かった.
なんだか,前日の夕食に似ている...
昼食は30分も時間があった.






拉薩の一つ手前,当雄にいたっては,交換列車がなかなか来ないため,
ついに1時間遅れ...
もう,拉薩着後の撮影はムリかと半ばあきらめモードに...



...と思ったら,なんと拉薩には定刻に着いてしまった.
いったい,どこで回復運転したのか不明
 到着直前に,いろいろと撮影ポイントを物色する.
(左下)1站台の到着電光掲示板.このまま,階段の上り下りなしに
 駅舎外に出ることができる.
(右下)K9801から下車する乗客.乗車時とは違って
 我先という感は無い.


列車から降りる中央の部長様.
チベット流の出迎えで,大量のカタがかけられていた.


出口専用口から,駅舎外へ...
入口専用口が発見できず,站台票を購入することができなかった.

やたら,武警が多い.

拉薩站(駅)全景.ポタラ宮を模しているらしい.
正面は立ち入り禁止?...向かって左から到着客は排出され,
半ば強制的にこの撮影ポイントまで流れてくる.



駅前の汽車站(バスターミナル)から,宿泊先のホテルへGo!

標高3650mらしいが,荷物を持ちつつ,何の影響も出ていない.
ニブイのか,ダイアモックスが効いているのか...


ホテルでの荷ほどきもそこそこに,いま来たばかりの拉薩站へタクシーを飛ばす.
ねらうのは,成都から50時間近くかけて16:50に到着するはずの,T22列車...
撮影ポイントを探してうろうろするが,良さそうなところは武警がうろちょろしているので,無用なトラブルを避ける.
駅から10分ぐらい歩いてきたところを撮影場所に決め,T22を待つ.
5分遅れで汽笛が聞こえた...手前の工場をフレームアウトさせつつ何枚か撮影...
(左上)クリックすると大きな写真
 カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II,撮影日時:2011/09/18 17:53:47
 撮影モード:プログラムAE,Tv(シャッター速度):1/160,Av(絞り数値):5.0
 ISO感度:100,レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM,焦点距離:105.0mm
 ホワイトバランス:オート,AFモード:AI フォーカス AF

(右上)クリックすると大きな写真
 カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II,撮影日時:2011/09/18 18:07:01
 撮影モード:プログラムAE,Tv(シャッター速度):1/200,Av(絞り数値):9.0,ISO感度:100
 レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM,焦点距離:45.0mm,ホワイトバランス:オート,AFモード:AI フォーカス AF
(左下)クリックすると大きな写真
 カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II,撮影日時:2011/09/18 18:07:10
 撮影モード:プログラムAE,Tv(シャッター速度):1/200,Av(絞り数値):9.0,ISO感度:100
 レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM,焦点距離:24.0mm,ホワイトバランス:オート,AFモード:AI フォーカス AF




T22列車と入れ違いで,K9812列車が17:00に拉薩を出発してくるので,
線路際へ撮影位置を変更.列車を待つ...
...ところが...
ものすごい砂嵐になってきた.(砂嵐を突いて走るK9812)
どにうにか撮影したら,今度は激しく雨が降ってきた...

ちょっと撮影のつもりだったので,雨具など全く持ってきていない.
あわてて,カメラをウィンドウブレイカーの下に隠して,
3650mの高地で1kmの持久走開始!(笑)

駅前まで来たが,タクシーが全くいない.
大連だと,あんなにいるのに
...というか,車もほとんど走っていない.

雨宿りできそうなところには,武警がいる.
大ピンチだ!(笑)

相乗りをしきりに勧めてくるタクシーが1台いるが,
こっちはまったくルールがわからないの無視をする.
3〜4回は来ただろうか...

大雨の中待つこと,20分.ようやく空車を拾い,初乗り=10元で
ホテルへ...今日の残りの行動はあきらめ,食事と風呂に...


本日の夕食は,ホテルのバイキング
+拉薩ビール
チベットっぽいところは,拉薩ビールだけ?(笑)
中国に来て3日目にして,初めて生野菜を食べる
...しかも,チベットで...
シシカバブは,スパイス山盛りにしてとても美味かった

しかし,今日はやってはいけないことをいっぱいしました.
×高地で走ってはいけません.(ダッシュ2回,持久走1回やってしまいました)
×初日は風呂に入らない方がよいでしょう(入りました)
×お酒を飲んではいけません(飲みました...だって,空気は乾いているは,のどは渇いているは...で,まぁ富士山より低いので良しとしましょう)
×ホテルに到着したら,高地順応のために安静にしましょう(出歩いていました)

■2011年9月19日(月) 大昭寺 →ポタラ宮 →葯王山 →色拉寺 →八角街 (終日拉薩)
 今日は,終日拉薩観光の計画.ひねくれ者のワタシとしては,みんなが行かないところへ出かけようと,今日も早起き...が,いっこうに明るくならない.
明るくなったら行動開始だとスタンバイしていたら,8:00を過ぎてしまった.
 集合が9:00なので,ほとんど時間が確保できない.
 しかたがないので,本日の裏葯王山マニ塚と,青蔵鉄道鉄橋での撮影はキャンセル.おとなしく定番観光に出かけることとした.




拉薩での宿泊先
(拉薩雅汀舎麗花園酒店)
準5つ星

沿岸部の高級ホテルと遜色がない
...逆にチベットっぽさが全くないのが難点

朝夕冷えるのだが,まったく暖房が効かず,
同行の人も凍えていたとのこと.

まずは,大昭寺(ジョカン寺)へ向かう
寺の前,日本で言うところの参道は"ほぼ"車通行禁止
寺は八角街(パルコル)に囲まれており,終日賑やか.
(左下)大昭寺正面
(右下)大昭寺正面で五体倒地をする巡礼者.午後はめっきり減るので,夜明け前〜午前が◎
巡礼中の少年達を撮らさせてもらいました.
残念ながら,会話が成り立たず,どこから来たのか不明のまま.
五体倒地の最中でも,お茶したり,食事したりでけっこうマイペースの印象.


大昭寺を入ってすぐの中庭から...
観光客は一般巡礼者とは別の列から入ることができるが,
その分入場料が飛び抜けて高い.
けっきょく,中では一般巡礼者といっしょに拝むことになるのだが...


大昭寺3階部分より.
当然,内部は撮影禁止.
屋上まで上ることができます.(大昭寺最初の写真参照)
屋上の金の山羊からは,ポタラ宮が遠望できます.
(右上)大昭寺から遠望するポタラ宮 (クリックすると大きな写真)
 カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II,撮影日時:2011/09/19 11:09:21
 撮影モード:プログラムAE,Tv(シャッター速度):1/200,Av(絞り数値):5.6,ISO感度:100
 レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM,焦点距離:105.0mm,ホワイトバランス:オート,AFモード:AI フォーカス AF





ポタラ宮の見学開始は12:20と指定されているので,
ちょっと早めの昼食です.
(左)ヤクのバター飴,(右)牛肉ランチプレート
・・・どうして,チベットまで来て洋食食べなきゃならないのか,少し不満
...でも,ひさびさにまともなコーヒー飲んだので,良しとしよう.

(左上)繁華街の交差点から見たポタラ宮...そう,世界遺産は市街地のど真ん中にあるのです.
(右上)入口近くから仰ぎ見る...あの頂上まで登って見学しなければならない.制限時間は1時間
(下)世界遺産記念碑


(左上)中庭に入りました.入場にはX線検査や,パスポートチェックがあります.
 飛行機といっしょで,液体類を持ち込めません.なので,無しで登らなくてはなりません!
(右上・左下)中庭には,名も知れぬ花が咲き乱れています.さすがに良く整備されています.
(右下)延々と続く,階段の第一歩!


(上)延々と階段,かいだん,カイダン...ひたすら登ります.
 馬や,リフトなど当然ありません.
(下)隣の葯王山があっという間に下の方に...途中の壁画もキレイなのですが,ほとんど余裕無し.
 ここは,3700mオーバーです.


(上)ここまで来ればもう少し...子供もがんばっています.ようやく写真を撮る余裕が出てきました
(下)ここから先は,写真禁止.金銀宝石がヤマモリの部屋が続きます.
 ここの広場には,落差60mのニーハオトイレが有ると聞いていたのですが,近代化されてしまっていました!(残念!)
 ここまで来ると,ようやく「水」が売っています.下界の3倍です!


(左上)見学終了して出てきたところ
(右上・左下)ポタラ宮を裏から見ると,こんな感じです.
(右下)帰りには,親切にも順路が示されています.(往路には見かけませんでした)
 安心して,ドスドス下ると,膝をやられるので,慎重に下山...降りたとたんに雨が降ってきました



いったん,正面に戻って昼間の全景撮影...(クリックすると,大きな写真)
だいたい,こんな感じに登って,裏から降りてきました.
カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II,撮影日時:2011/09/19 15:17:27
撮影モード:プログラムAE,Tv(シャッター速度):1/160,Av(絞り数値):9.0,ISO感度:100
レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM,焦点距離:24.0mm,ホワイトバランス:オート,AFモード:AI フォーカス AF



さすがに,歩き疲れましたが,最後の気力を振り絞って
葯王山の撮影ポイント(有料)へ...

たしかに趣があります.
入口にいた子供の写真を撮ろうと,大あわてで戻ってきたら
雨が降ったせいか,いなくなっていました(残念)




本日3ヶ所目の見学先は,河口 慧海師も滞在していた色拉寺(セラ寺)です.
入口近くに,ニーハオトイレを見かけました(右上).漢字が読めない人には見た目より敷居が高いかも知れません.
(下)色拉寺の参道.かなり緑が多い.


色拉寺では,15:00から毎日問答をしているそうです.
立っている方がいわゆる挑戦者,座っている方が受けです.
この日は,修行僧より観光客の方が多いくらい...拉薩にこんなに欧米人がいたんだ!と思うくらい,欧米系観光客が
たくさんいました.


色拉寺の寺の上部で,みんなで歌を歌いながら工事をしていました
手を振ったら振り返してくれました.
こういうときでないと,女性が寺の中に入る機会が少ないのでは?と考えた次第.

ポタラ宮見学時間の都合上廻りきれなかった,八角街(パルコル)へ向かいます.
(左上)リサイクルできないマークのゴミ箱
(中上)大昭寺正門前にいた,巡礼者らしき親子...女の子もいたが恥ずかしがって逃げられてしまった
(右上)八角街の人混み.カメラを抱え上げて撮影したので,水準を確保できていない.
(左下)ちょうど,大昭寺の真裏あたり.ここで,化石を買いました...鑑定をしてもらわないと
 →そう...ここは,中国有数の偽物市場なのです.
(中下)店先でラーメンを食べる子供.ひさびさに中国式中割れパンツを吐いている子供を見た!
(右下)店先で髪をすく女性(年齢不詳)
(左上)あまりに,チベットらしくないカワイイ系の服があったので,パチリ...
(右上)巡礼者...八角街はあまりにも武警がたくさんいて,写り込まないように構図とるのがとてもたいへんでした.

夕食は,チベット式キノコ鍋.ガス台が思いっきり中心からずれていた(左上)
(中上)ダシは,鳥+ナツメ+クコ+ネギ...
(右上)思いっきり歩いたので,今日もビール...某有名格安ブランドだが,チベットだと高い!
 ひさしぶりに,冷えていないビールだ!
(左下)エリンギのようなものを豪快に入れる
(中下)鶏団子のようなもの.(中心に何か入っているが不明!)
(右下)うずらタマゴのようなもの(笑)
(左上)またまた,山羊の肉
(中上)メンバにイチバン好評だった揚げパン
(右上)定番の麺.スープは味付きだったので,後半では豪快にどっぷん...と
(左下)ウリのようなもの
(右下)ジャガイモ...美味し!




夕食後,少し雨が降っているがポタラ宮の夜景撮影に...
レリーズや,水準器持ってきたのは,もしかしてワタシ一人?

観光客目当てに五体倒地をして,金をねだるものがいるが,
無視して撮影しないようにする.
(クリックすると大きな写真)
カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II、撮影日時:2011/09/19 21:50:07
撮影モード:絞り優先AE、Tv(シャッター速度):0.8、Av(絞り数値):11.0
ISO感度:3200、レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM、焦点距離:24.0mm
ホワイトバランス:オート、AFモード:AI フォーカス AF


カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II
撮影日時:2011/09/19 21:54:45
撮影モード:絞り優先AE、Tv(シャッター速度):1/6、Av(絞り数値):11.0
ISO感度:3200、レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM、焦点距離:84.0mm
ホワイトバランス:オート、AFモード:AI フォーカス AF


カメラ機種名:Canon EOS 5D Mark II
撮影日時:2011/09/19 21:55:12
撮影モード:絞り優先AE、Tv(シャッター速度):0.6、Av(絞り数値):11.0
ISO感度:3200、レンズ:EF24-105mm f/4L IS USM、焦点距離:32.0mm
ホワイトバランス:オート、AFモード:AI フォーカス AF



ポタラ宮の入場券
右上の丸い穴が入場寺の入鉄
裏面はハガキ仕様になっている



チベットで唯一マトモに購入したモノ...化石?
真贋不明.


■2011年9月20日(火) 拉薩 →カンパ・ラ →ヤムドゥク湖 →拉薩空港 →成都空港 →川劇鑑賞
 チベット最後の日である.今日も定番コースだが,標高差1000mをバスでup/downする予定.
 けっきょく,酸素ボンベは一つも使わなかったので,すべて放出した.


 まだ暗い7:30にホテル出発.
最終日も暖房が入らず寒かった...

途中,今年7月に開通したばかりの高速度路を走る.
さすがに,できたては乗り心地がよい.
中国西域には,砂漠にアスファルトを流し込んだだけの
ものすごく乗り心地が悪い舗装道路が多数有る.

(右上)この先集落が阿有ります標識
(右)チベットの民家(かなり豪邸)


 つづら折りのガードレールも無い急登をいっきに1000m以上高度を稼ぎ,10:00過ぎにカンパ・ラへ到着.
ガイドブック当ではカンパ・ラ峠と記載されていることが多いが,「ラ」は峠を意味するので,ここでは正しい表現を記載しておきます.
 頭頂部には,タルチョがたくさんはためいていました.
 ワタシもワタシも,カタを結んできました.
 ちなみに,ニーハオトイレは1回2元.チベット犬(すべての大型犬のルーツ?),ヤクを勝手に撮影すると10元取られるので,要注意!
ワタシは撮影していないので,この場に写真はありません.
(左下)道路側から見ると,確かに峠っぽい.
(右下)峠から見たヤムドゥク湖(...ようやく晴れてきた)
(左上)ヤムドゥク湖と書いてあるらしい
晴れてくると,確かに美しい色である...


 峠の見学もそこそこに,イッキに湖畔までdown!
うすうす想像していた,湖畔の一軒家で昼食と言うことになった.
 ここのニーハオトイレは女子用も扉が無い.
 湖畔到着前に,湖は神聖な場所なので,湖面にふれないように注意を受ける.
 その割には,湖で採ったらしい魚の干物が有った.
(上)湖に少し飛び出している箇所には,マニ石,タルチョが備えられている.
(下)そして食事...店の割に豪華である.でも,食器が一人1つしか無いので,必然的に中華丼となる.
 さすがに,4000m超えているので,アルコールは中止.
 やはり,ジャガイモはうまい.スープは注意しないと,かなりハードな魚の骨が入っている.(湖で採った魚だろうか?)
西寧からここまで,全体的にかなりしょっぱい味が多かった.




なんと,カンパ・ラ経由で江塘鎮まで引き返す.
一度見れば充分なので,次に峠と湖が組み込まれていたら
キャンセルして拉薩市内を見学するようにしよう!

(左上)拉薩空港
(右上)例によって,男女の色区別がないトイレ(入るとき要注意)
(右)最新鋭の3U8658 A330 LAN+USB端子付き
 定時運航率30%以下の便なので期待していなかったら,
案の定,定刻に"到着"した.






2年ぶりの成都.
標高500は空気が重いが,階段は軽い!

バリバリの四川料理を期待していたら,
洗練されすぎた広東系のブッフェスタイル
とても残念!
食後,誘われて川劇鑑賞へ.これも,見るたびに洗練されていくような気がする.
あいかわらず,変面は原理がわからない.
22:00すぎにホテルへ戻り,本日の行動終了

■2011年9月21日(水) 成都 →成田 →自宅
 帰国の日,もちろん明日から会社である...
 ...でも,超大型台風が関東地方に接近中だ! 最悪,成都から飛行機が飛ばないかも知れない.
 ...そうしたら,バッチリ四川料理を食べよう,芭石鉄道往復してもいいや...などと飛ばない前提の計画をあれこれ考える.
 ホテルを7:00に出て,成都空港へ向かう.
 ...残念,チェックインを開始してしまった!
 昨日,成都伊藤洋華堂へ行くことができなかったので,空港で土産物を見繕う.やはり,沿岸部の空港と違って,土産物屋も品揃えがイマイチだ.
 会社,バイク関係,net関係,某漫画家さんへの土産を買う...甥っ子には真贋不明の化石,姪っ子には次回の大連で何か見繕うことにする.

 飛行機は,成都をほぼ定刻に離陸.九州を過ぎてもほとんど揺れない.
 ニュースでは,今頃関東あたりを直撃中のハズなのだが...
 機内映画のガリバーが終了して,機内TVが消えてしまったので現在地がどこか不明である.
 そろそろ降下開始してもおかしくない時間帯なのだが,いっこうに着陸態勢に入る気配がない.
 ...これは,どこかへ代替着陸か!?と思った頃,機内放送で「現在着陸調整のため,八丈島上空を旋回中」とのこと...
 いよいよ,成田着陸できずに,代替かと思ったところ,これから着陸します...との案内.

 羽田全面閉鎖の中,15:30成田に着陸してしまいました.
 マイナー路線のため,ゲートには接岸できずスポットからバスへ...豪雨である.
 この時点で15:55のバスに乗ることを半ばあきらめる.次は1:20後

 ...と思ったら,イミグレーションがら空き,通ったら,バッゲージはすでに出ている.
 税関待ち行列=0.バス移動を含め,合計15分で出口まで到着.15:55のバスに間に合ってしまった.成田入国手続きの新記録である!(笑)

 順調にいったのは,ここまで.
 ホントは,この豪雨の中大荷物+傘はイヤだなぁと思っていたら,湾岸線閉鎖で,首都高を湾岸環八で降ろされてしまいました.
 あとは,ひたすら下道で目的地のセンター南まで...運転手さんほんとうにご苦労様です.
 1時間遅れの19:00にセンター南に着いたら,雨も止み,地下鉄も運転していたので,何の苦労もなく自宅までたどり着きました.
 センター南に着いたところ,反対方向の地下鉄が止まっていたため,空港リムジンバスに大量の一般客が「乗せろ!」と迫ってきたのにはおどろきました.
(上)NH948のビジネス機内食(鮭のムニエル)
(下)会社,バイク関連に買ってきた中国土産...珍しく数日ですべて無くなりました.



 そもそも,今回のチベット旅行はANAが成都直行便就航で,使い勝手の良い日程を組んでくれたというのもありますが,
不遜ながら,手術跡から出血しながら勤務し,調整していた九州新幹線の初日一番列車に大震災のため乗車できなかったイキオイがあったことは否定しきれません.
罰が当たったのか,チベットに行ってまで地震に遭遇しましたし,台風で帰国が危ぶまれました.
 いまさらながらですが,特に三陸鉄道の一日も早い復興を祈って,今回の旅の締めくくりにいたします.
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