キューバで電車を運転してみた
■5.鉄道博物館,民芸品市場,El Cristo de La Habana,第一ゲバラ邸,モロ要塞,カバーニャ要塞
 4月30日(日)
 8:00に朝食
 今日は,最初に鉄道博物館へ行く計画です.
 朝食後,Capitol前へ移動し,CoCoタクシーをGet.
 「鉄道博物館」まで,と言うが,理解してもらえません.
 スマホへ地図を表示し,行き先をメモ帳へスペイン語で書いたところ,ようやく理解してもらえようです.
 オープンウィンドウのCoCoタクシーは走り出してしまえばかなり快適.
 もともと,車の量はたいして多くないので,がんがん飛ばします.

 あっというまに,鉄道博物館に到着しましたが,どうもおかしいです.
 入り口らしきところは閉鎖されている.
 カンバンはでているが,かなりさび付いている.
 どこから入るのか通りかかった人に聞いてみたが,どうやら閉鎖されてしばらくたつようでした.
 残念!

 市街地から離れているので,こんなところでタクシーに帰られてしまったら,途方に暮れてしまうので,このまま,ハバナクラブ博物館まで連れて行ってくれと依頼.
 移動中,民芸品市場前を通ったところ,SLが数輌留置してあったので,とって返して,行き先を民芸品市場へ変更.
 民芸品市場の前には,数輌のSLが留置されています.
 線路も敷かれていますが,留置されてから数年経過しているようで,運転台等はサビサビ状態です.
 せっけく,まとめて展示?しているのに,残念で仕方ありません.

 ついでに,民芸品市場を冷やかしていこうかと思いましたが,これまた残念なことにリニューアル閉鎖中
 4/下旬になると,欧米の避寒シーズン終了で,客足が落ちたこの時期に各所閉鎖して工事を入れるのがカリブ流らしいです.
 航空路も5月に入ると減便が相次ぎ,寂しくなります

 午前中にやることはあらかた無くなったので,フェリー(瀬渡し船)に乗って対岸のカサブランカへ渡ることにしました

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 フェリー乗り場は,かなり近代的な建物ですが,ここにフェリーとは名ばかりのおんぼろ瀬渡し船が2隻,対岸のカサブランカとレグラをピストン輸送しています.行き先は明示していないので,2隻が同時に入ってくるとどっちの船がどっちへ行くのかわからなくなります.
 わたしは,もぎりの人に行き先を確認してから乗船しました.
 カサブランカまでは,約5分,あっというまに到着ですが,遮るものの内海上では海風がとても心地よいです.

 フェリーに乗るためには,手荷物検査があり,バッグの中まで目視でチェックされます.
 なんでも,その昔シージャックしてアメリカへ亡命しようとした人がいるためらしいです.
 フェリーは片道外国人2CUC,出札窓口などはなく,乗船時に係員へ現金で支払います.
 チケット等はありません.
 係員が,どのように現地人と外国人を区別しているのかは不明です.

 フェリーは5分ほどで対岸のカサ・ブランカへ到着.
 降りたところが,ハーシー線のカサ・ブランカ駅でした.

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 事前の調査では,ハーシー線の運行は3往復/日,観光客が乗車できる時間帯は12:20発の電車でしたが
 なんと,十数年ぶりにダイヤ改正されており,1時間繰り上がっていました.
 ハーシー線乗るのは明日のつもりでしたが,事前チェックしておいて大正解です.
 電車は,冷蔵庫や家具など大きな荷物を積み込んで10分遅れで出発していきました.

 電車を見送って,今日は対岸の観光地,ハバナのキリスト像,第一ゲバラ邸,モロ要塞,カバーニャ要塞を巡るつもりです.

 カサ・ブランカの急坂を10分ほど登り切ったところに,ハバナのキリスト像があります.
 フェリー内で仲良くなったペルー人とひとしきりイチロー・スズキで盛り上がった後ハバナのキリスト像へ到着.
 高さは二十数メートルはあるでしょうか?
 対岸の旧ハバナ市街からもよく見えます.
 これといった説明もなく(キューバの観光地は,各所これといった説明がなく,判断に困ることが多々ありました・・・なにしろ,こっちが入り口や,ここトイレの標識さえ無いのですから...

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 キリスト像の反対側が第一ゲバラ邸です.
 ゲバラの私邸で,ベッドルームや執務室がありますが,かなり質素です.
 当時はどうなのか不明ですが,隣接する建物は無く,丘の上の風通しの良い場所なので,湾を挟んではいますがかなりの一等地といった趣です.
 ...ところが,入ろうとしたところ,入場券を買ってこい...といわれ,入れてくれません
 敷地の入り口には,警備員小屋はあるのですが,入場料を徴収する係員がいません.
 スペイン語しか話せない警備員からどうにか聞き出したところによると,係員は昼食中...第一ゲバラ邸は開館しているのに中に入ることができない...共産主義ってこんなものかと思いつつ,先にモロ要塞へ行くことにしました.

 モロ要塞まで炎天下を直線距離で約1km...路線バス等があるわけでもなく,歩きます.
 モロ要塞まで到着したのは良いのですが,入り口がどこかよくわかりません.
 トイレ入り口かと思った場所が要塞入り口で,内部廊下を歩き,要塞内部へアクセスするようになっていました.
 要塞内部はめずらしく,土産物店と売店があり,気温も上がってきているのでめすらしくよく冷えたビールが飛ぶように売れていきます.

 要塞の最上部,見張り台まで上がったところで,係員に望遠鏡をのぞかせてもらいました.
 対岸の旧市街まで遮るものもなく,近代戦での要衝ということがよくわかりました.

 モロ要塞から,第一ゲバラ邸方面へ戻る途中,ハバナ最大のカバーニャ要塞があります.
 日曜ですが,オフシーズンの昼過ぎ,とても暑いためほとんど観光客もいません.
 夕方になると,模擬砲を使ってのイベントが実施されているようですが
 夕方までまだ時間があり,こちらも閑散としています
 要塞内の食堂に入り,エアコンにあたりながらビール飲みつつ,遅めの昼食
 ようやく体が冷えてきたところで第一ゲバラ邸へ戻りました

 今度は,係員います.
 入場チケットを購入して第一ゲバラ邸へ入場.
 中は意外とこじんまりしており,ここで執務をするには狭すぎるのでは?と思いました.

 急坂を下り,カサ・ブランカから再度フェリーに乗り,本日の観光は終了.
 脱水症状一歩手前...今日もモヒートがうまいです.

Capitol前からCoCoタクシーに乗りました
イスは堅く暑いですが,オープンな上,車の数が少ないので
けっこう快適です



ハバナ中央駅から伸びる線路
上下二段になっています
そもそも,列車の本数が少ないので,
下段の線路はほぼ,道路状態です
ハーシー線以外で,列車が運行しているのを
見かけることはありませんでした.


民芸品市場前には,昔の蒸気機関車が放置?されています.
改造されており,銘板も無いので,どこで製造されたものかは不明です.
観光に役立てようと思っていなさそうなのが残念でありません.


 
民芸品市場は,ぜっさん改装中
現地では,観光用に馬車も大活躍しています.

 
民芸品市場から,ハバナクラブ前を通り徒歩5分ぐらい
フェリーターミナルがあります.
建物はここ数年で新築され,かなりきれいです
右奥のカウンターのような場所で,手荷物検査があり,カバンを開けなければなりません.

 
桟橋はひとつで,両側同時に運用されることがあります.
係員に,行き先を確認してから乗船するようにしてください.

 
料金は外国人2CUC
乗船時に係員に現金で支払います.
吃水が低いので,海面ぎりぎりの絵になります.
吹き込む風が心地よいです.

 
この日は,大手海運会社MSCのカリブ海クルーズ船が寄港していました.
クルーズ船の脇を通り,あっさりとカサ・ブランカへ到着.



カサ・ブランカの船着き場のすぐ脇が
ハーシー線のカサ・ブランカ駅です.


駅に隣接して,映画館(ものすごく蒸し暑そう!)と,空気銃の射撃場がありました.
日曜だったので,子供たちがたくさんいました.

 
乗車開始前の電車に,冷蔵庫など大物を積み込む人がいます.
カサ・ブランカ発のハーシー線は2017年現在,4:28,11:22,16:08に変更されています
ほかのWebサイトを見ている人は要注意です.

 
電車は,出発した後でも乗車したい人を拾ってくれます.
土煙を上げながら,走り去っていきました.


 
丘の上に見える,ハバナのキリスト像へ向かって坂を登っていきます.
途中の公園にいた親子です.この子も20年たつと......

 
キリスト像からモロ要塞へつづく道の途中に,冷戦時代に配備されていた機材でしょうか
Mig21やら対空砲が展示されていました.

 
中には,キューバ軍が撃ち落としたとされるアメリカ空軍航空機の主翼片もありました.


 
モロ要塞は,入口から城壁無いに設置された通路を通って要塞内部へ進みます
スペイン統治時代には,対岸のプンタ要塞との間に鎖を渡して,敵国の湾内侵入を阻んだとのことです.

 
要塞内には,チャペル等も残っています.
最上階は,現在も港湾管理に利用されており,ここでは高倍率の望遠鏡をのぞかせていただきました.


全体的に,改装されることなど無く当時のまま,必要最低限の観光情報のみで公開されています.



カバーニャ要塞」を経由してふたたび,キリスト像前の第一ゲバラ邸へ...

 
入口入って,すぐ左側の風通しの良い部屋が執務室です.

 
当時使っていたベッドと,その証拠写真


処刑されたボリビアから,死後30年後に運んだときの棺.

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