4.ひたすらAmtrak

■2015年9月21日(月)
 今日は夜まで1日Amtrakで修行です.
 夜の間に,オレゴン―カリフォルニア間の山岳地帯を越えたようです.
 テーブル脇に置いてある,ミネラルウォーターのボトルが列車の揺れで墜ちてきました.
 右へ左へかなりの急カーブが連続しているのですが外は真っ暗で,どのような山岳地帯を走行しているのかわからないのが残念でした.
(あとから地図を確認したところ,Ωカーブが連続していました...昼間景色を見てみたかったです)


 朝食は,予約がありません. どうやら6:30から営業していたようなのですが,情報がなく,「食堂車やってるよ!」とアナウンスがあったので向かいました.
 今回は,老夫婦と,ラテン系の陽気なおばちゃんと相席です.
 ラテン系のおばちゃんは,マッシュポテトにこれでもかというほど,テーブル上のバターをぶち込みます.
 こういう食生活をしていると,アメリカ人が出来上がるんだなぁ...と実感しました.


 12:40に予約して昼食.
 Sleeperには,食堂車の従業員が予約を取りに来てくれました.
 まるで動いていないのでまったく食欲がありません.
 今度は,30代ぐらいの夫婦と相席.
 やはり,若い人相手だと会話が弾みません!(笑) どちらともなく挨拶しただけで,静かに昼食は終わりました.
 たまには息抜きが必要です.

 列車は,昼食中にシェブロンの石油採掘場内を通過.見渡す限りの採油ポンプに食事も忘れて写真大会となっておりました.

 昼食直後に,ワインのテイスティングがあったのですが,これはギブアップ.
 夕食で一緒になったじいちゃんに聞いたところ,食堂車で出される3種類のワインを,グラスに1/3ずつ飲んで説明を聞いただけのようです.
 Sleeper以上の乗客は無料で楽しむことができるようです.


 夕食の予約は17:20
 ホントに喰っち寝の生活です.
 今回は1969年にキューバから亡命してきたという老夫婦と,先ほど出てきたテイスティングに参加していたという,かなり酔っ払い状態のご老人と相席です.
 ここでも,質問攻めにあいましたが,自分たちが住んでいるカリフォルニアの街に関してお互いの会話が弾んでおり,多少は楽でした.
 列車は食事中にカリフォルニアの海岸沿いを走るようになります.
 海岸沿いといっても,50mほどはある,草木も生えないような海岸段丘の上です.
 会話も減って,みんな景色を見ながらの食事となりました.


 San Luis Obispo,CA.までは定刻で運行していたのですが,ここの単線区間の行き違いで想定外の1時間半停車,LA到着は22:00過ぎになりそうです.
 日本では,駅前は開けたイメージがありますが,アメリカではまったく逆です.
 大都市のイメージがあったサクラメントとかでも,駅前には何もありません.
 すべてが薄暗いイメージで鉄道社会である日本と,車社会であるアメリカの都市発展過程の違いをよく知ることができました.

 列車は,都市部の複線区間に入って若干ダイヤを回復.50分遅れでLAへ無事到着しました.
 けっきょく,ワタシの乗車していた車両からは5名のみ下車. 終点まで乗る乗客は意外と少ないようです.
 途中駅で降りても,どうするのか想像もつかないのですが...

 そのまま,駅前のタクシープールから,空港脇のホテルへ移動.
 明日へ向けて,0:00過ぎに就寝しました.
 個々のホテルはヒルトン系,けっこう高かったのですが,日本語NHKが入らず残念です.(いまどきミャンマーでも入るのに!)


●Amtrakまとめ
 ・チケットに含まれていても,食堂車ではチップを払うこと
  だいたい3~5ドルくらいが多いようです.
 ・ワタシは下車するときに,担当車掌へチップお払いました.20ドルです.見ていると払っていない人もいましたが,部屋に置いてきているのかもしれません.
 ・シャワーは熱いうちに入れ!
 ・洗面所はありません.トイレの手洗いがすべての水源です.
 ・トイレは2階に一か所,1階に3か所です.
 ・トイレは,飛行機と同じ吸引式なので,トイレ脇の部屋はかなりうるさいです.
 ・食堂車は,だいたい入室順に詰め込まれます.会話に自信のない人は,若い人が通りかかるのを,隣のラウンジカーで待つのが良いかもしれません.
 ・食堂車は,デザート,ソフトドリンクまでチケットに含まれているので,食べないと損です.もっとも,アメリカンサイズなので,よく考えてから!
 ・乗降の予定のない車両はドアが開きません. Salemで目の前の車両のドアがロックされていて焦りました.
 ・発車ベルはありません. 機関車が申し訳程度に汽笛を鳴らしますが,その瞬間動いています.
 ・ラウンジカー,食堂車ではWiFiが飛んでいます.が,もとになる携帯電波が無い地域を走るので,あまり期待しないほうが良いです.
 ・夜は真っ暗で景色も見られません.ワタシは日本から大量の動画を持って行ってしのぎました.飲んだくれるのも,解決策のひとつです.


 朝食はスクランブルエッグを頼みました.
 どっちかというと,失敗した目玉焼きに見えるのですが(笑)


 サクラメント停車中のCoast StarLight
 定時運行中の場合,要所要所で長時間停車があり,たばこタイムとなります.


 ご覧の通り総二階建て.
 ほぼ予約順に上階から埋まっていくようです.


 号車番号のルールは不明です.順番に連結されているわけではありません.
 さらに,車内に号車番号の表示が無いため,食堂車から帰るときは注意が必要です.


 ここでも,GE製エンジンを発見!
 4250馬力! 排気量は不明.



タンクの大きさも半端ないですね!


 
編成には食堂車のほかに,パーラーカー,ラウンジカーが連結されています.
パーラーカーの2階は軽食スペース,1階はシアターになっていました(上映していませんでしたが...)
食堂車の1階は厨房で立ち入りはできません.




食事の予約票です.
スタッフが,各部屋へ聞きに来てくれます.


 
昼食はチキンカツっぽいものと,バド
ここでも,主食はイモです!(笑) ワタシもバターを1つ乗っけてみました.


 
昼食中にシェブロンの採油場を通過.
谷中見渡す限り油井があります. こんな鉱区のど真ん中をエンジンぶん回して通過します.
火気厳禁...じゃないですよね!



 
何もやること無いので,食事の写真ばかりだ!(笑)
これまた,17:00過ぎには夕食なので...
白ワインに,サーモン+これまたイモ!!
サーモンは,適度に油が落ちていて4食中,イチバン良かったかも.



   
だいぶ乗客も少なくなってきたので,ちょっと探検へ...
sleeperは中央通路を挟んで両側に個室があります.
ドアとカーテンは付いていますが,昼間はみんな開けっ放しです.
各車両に,コーヒーは設置されていました.
階段は狭くて急なので,気をつけてください.


   
1Fにはトイレ×3,シャワー×1があります.
シャワールームにはバスタオルだけはふんだんに置いてありました.
1Fのドア入ったところにスーツケーススペースがあります.
車両端両側は,family room.列車幅全体を使って4人分のベッドスペースを確保した部屋です.



パーラーカー
半室がソファルーム,半室が軽食ルーム,階下がシアターです.



 
50分遅れでLos Angelesへ到着.
22:00ですが,かなり乗客は少ないです.日本じゃ考えられないですね.


 
ホーム中央に,スロープがありコンコースへとつながっています.
改札はありません. 勝手に入って,勝手に出て行け...って感じです.


 
もう,ほとんど列車は無いので人影もまばらです.


 
地下鉄へは,この通路から直接行けます.
Angels応援列車乗り場でしょうか?


 
先日,米国撤退が報じられていたファミマが健在でした.
ここから振り返ると,先ほどの通路入り口が見えます.

ここから,タクシーで空港近くのホテルへ移動しました.
時間のせいでしょうか? タクシープールには5台ほどしか停車して無くワタシの後ろはあっという間に行列になっていました.



 
夜間だったので,まったく渋滞無く空港脇のHilton Embassy Suite Airport Southへ到着
チップ込みで$70ほど支払いました.


 
部屋は2部屋構成. こちらはリビング?
1人で宿泊なのに,各部屋にTVがあります. 嫌がらせでしょうか?(笑)


  
ここでもシャワーは固定ヘッド!
洗面所以外にも,各部屋に水回りがありました.



ここが朝食会場になります. あさ,部屋の中までけっこううるさかったです.
部屋狭くて良いから,もう少し安くしてほしい!


← 3.Amtrakに乗ってみる 5.LAXで飛行機撮影...帰国 →



Top ページへ戻る
ブログへ行く