8.ローカル線でデニズリ経由パムッカレへ


■イズミル-デニズリのTCDD(トルコ国鉄)に乗るってパムッカレへ
 今回のトルコ旅行では大きな目的が3つありました。
 その一つがこれ,TCDD(トルコ国鉄)のイズミル-デニズリ間に乗車するです。
 最近,トルコの鉄道では
  ・大陸間横断海底トンネル
  ・イスタンブール-アンカラ新幹線
 など,ニュースがいくつかありますが,逆に情報の少ないこの区間の列車に乗ってみたいと考えていました。

 5/4(月)
 7:00の出札開始前に駅へ到着するため,余裕を持って6:30にチェックアウト。
 また,ホテルの朝食を食べることができませんでした。
 6:50に駅へ着きましたが,ほとんど人がいません。
 昨日,夕方のデニズリ行きを見かけた際は,ほぼ満席だったので,争奪戦を覚悟していたのですが拍子抜けです。

 出札が始まり,デニズリ(終点)までと,100TL札を出したところ,「釣りがない!から,売店行って崩してもらえ!!」と言われたみたい!(なにしろトルコ語なので)
 どうやら,小銭しか準備してないみたいです。
 仕方がないので,売店行こうとしたところ,すぐ後ろに並んでいたおっちゃんが,「崩してやるよ...」
 「両替詐欺か?」と疑いましたが,無事取引終了。「疑って申し訳ない!」
 どうにか,デニズリ行きのチケットを入手することができました。
 ちなみに,値段は20.25TL。日本円で1000円以下。かなり安いです。

 デニズリ行きは,ディーゼルカー4両編成。
 全席自由席です。
 車両自体は,ステンレス製? けっこう新しいです。
 シートは,集団見合い型の固定クロスシート。 わかりにくいですが,リクライニングとテーブルも付いています。
 室内の車両端には,スーツケース置き場と,連結器部分にはトルコ式トイレが設置されています。
 このスーツケース置き場があるため,直前の席はリクライニングに制限があります。
 トイレは,バキューム型ですが,バスマネ出発直前まで鍵がかけられていました。

 バスマネ駅の売店で,朝食替わりにシミット(1TL)を購入し,最前方の車両へ乗車。
 1車両5名ほどしか乗っていなかったため,余裕で進行方向の窓側座席をGetできました。

 列車は,7:45定刻に出発...と思ったら,即急ブレーキ
 本数が少ないため,ギリに来た人もちゃんと拾ってくれるようです。

 列車は,イズバンの駅をSkipしつつ,2駅目で昨日のイズミル空港駅に到着。ここで,ほぼ満席となり入れ替わりはあるもの,ほぼ終着デニズリまで座れない人もいる状態でした。
 今後,この区間を乗車される方はバスマネから利用することをおすすめします。

 この路線,そこそこ整備されているようです。
 スピードも,始終60km以上出ていますし,揺れは日本並みで気にならず,朝早かったので居眠りできてしまいます。
 途中から,シミット・飲料売りが乗り込んで大量のシミットを持ち込んできました。
 終着でも半分以上売れ残っていましたので,これから何往復かするのかもしれません。

 バスマネ出発後,山岳地帯を越え,後は延々と農業地帯を走ります。
 列車は,ほぼ定刻運行。
 交換のため,引き込み線へ入り,スイッチバックするなどの運用もありました。
 定刻の12:00にデニズリ到着。 ピーカンとても暑いです。

 デニズリ駅はとても小さな駅ですが,道を挟んだ反対側には,とても大きなオトガル(バスターミナル)があり,アンカラや,イスタンブール,カッパドキアなどへ夜行・昼行バスが頻繁に出ています。
 カッパドキアから夜行バスを使えば朝にはパムッカレへ到着し,1日以上日程に余裕が生まれたのですが,今回はこのようなことになりました。

 この,オトガル周辺でふたたび両替屋を探すことにしました...が見つかりません。
 とても暑いし,朝食がシミット一つだったので,先に昼食と考え,オトガル内の食堂へ...ここで両替屋知らないか?と訪ねたところ,「うちで両替するよ...でもEUROだけ...」と言うことになり,両替することに...どうにかTLの補充ができましたが,100EURO=260TLでとてもレート悪し!
 もう一度,今度はオトガルのインフォメーションのいかついおっさんに両替屋を聞いたところ,パムッカレ交通でやっているとのこと,ここもEUROのみでしたが,100EURO=275TL。かなり良心的だったので200EURO両替。 まさか,トルコ来てこんなにEURO使うとは思っていませんでした。

 さて,昼食と両替で思いの外時間を取られたので,タクシーにてパムッカレへ向かうことにしました。
 ガイドによると,オトガルから30分ほど...トルコ初タクシーですが,そんなにかからないだろうとの考えです。
 オトガル前に駐車しているタクシーを拾い,パムッカレのホテル名を告げると,すぐに理解してもらえました。
 タクシーはガンガン飛ばし,しばらくすると前方に白い岩の固まりが見えてきました。
 20分強でパムッカレのホテルに到着。50TLです。
 4時間走った鉄道の倍以上ですが,思ったより安い! きちんとメータもあり,値段交渉しなくても良いのは日本人には使いやすいです。
 翌日の飛行機に合わせて,5:45のシャトルバスを30TLで予約,パムッカレ見学へ出かけました。


 朝のバスマネ駅.すでに1本出発した後のはずだが,乗客はほとんどいません.
 売店はOpen!


 チケット売り場もまだ閉まったまま.
 昨日,夕方は3カ所開いていましたが,7:00におねぇさんが出勤してきて開いたのは1カ所だけでした.


 ホームはまだからっぽ.
 左端に見える車両は,休車中のようです.


 切符を買っている間に入線していました.
 Net情報によると3両編成とのことでしたが,今日も,昨日の夕方も4両編成です.


 サボの代わりに,窓の部分に行き先が電光表示されています.


  
扉は,開閉ボタンのついた半自動式.
ドアのレールがむき出しで見えます.
ステップは,ドアの開閉に応じて出てくるようで,ホームが高い駅では出ないように車掌が制御できるようです.


 
座席は集団お見合い型の固定クロスシート
リクライニング可能ですが,レバーがなかなか発見できませんでした(笑).
網棚もあります. ただし,キャリーバッグはつらいかな?
進行方向へ向かって座りたい場合は,お早めに.


 
運転席はガラス張りなので,走行中も見える?
ただし,運転席直後の座席は車掌がキープしているようなので,走行中の写真は禁止かもしれません.(未確認)
トイレはトルコ式...時間がたつにつれ水浸しになっていきます.



朝食は,駅の売店で買ったシミット(1TL)
トルコ国内,どこへ行っても売っている国民食?



途中駅...さすが地中海そば
日差しがきついです.


 
景色はず~っとこんな感じ.
畑と,オリーブの木が多いです.
けっこう,緑は多いかな?


 
4時間15分.ほぼ定刻でデニズリ到着. すばらしい!
列車の本数が少ないためか,1面しかありません.


  
時刻表と,デニズリ駅.
乗車券は,車内補充券印刷機のような端末で出力していました.
車内検札は,毎駅間でやってきますが,チェックされるのは新規に乗車してきた人だけ.
そこそこ楽ちんでした.
トルコ国内のバス移動に疲れた方はどうぞ...
なにしろ安いです.



  
昼食は,オトガルでチキンケバブサンド
シミットもそうですが,どこいっても,この肉の塊が回転しています.


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