8.カシュガル市内観光(迷路そのもの旧市街)
8.カシュガル市内観光(迷路そのもの旧市街)
 2016年5月3日(火)
 終日カシュガル市内観光の予定です.
 喀什は中国の都市の中でもっとも西にあり,パキスタン,キルギスに接しています.
 本来は,パキスタン国境まで行きたかったのですが,観光での外国人滞在が制限されてしまったため,今回はカシュガル市内の観光のみとなってしまいました.

 観光拠点が適度に離れているため,今日だけは現地ガイドを雇いました.

■まずは両替
 ガイドはウイグル時間ではなく,日本人に合わせてほぼ定刻にやってきました.
 昨日の夕食で,ほぼ現金を使い果たしたワタシは,まず両替をしたいと依頼.
 新彊地域ではホテルを含め銀行以外ではほぼ両替ができないので,なれない人にはハードルが高いです.
 かといって,北京入国時に両替しようとすると,信じられないくらい高額の手数料を取られます.

 ガイドに人民銀行喀什支店へ連れて行ってもらいました.
 手数料無しで両替できるようですが,ガードマンがおそろしく時間がかかるので,ワタシが代わりに両替しましょうと言ってきます.
 しかも,銀行内ででの会話です.
 ガイドも同席していますし,レートも銀行と同じ,手数料無しなので,このガードマンから両替しました.
 いったい,彼に何のメリットがあるのでしょうか? 手元に外貨確保しておきたいのでしょうか?

■市内観光
アパク・ホージャ墓(香妃墓)
 まずは,日本でも香妃墓として有名な,アパク・ホージャ墓へ向かいました.
 ここは,入口がモスクになっており,その奥が共同墓地,アパク・ホージャの一族がまとまって葬られています.
 墓標が立っていますが,あくまでも墓標であって,遺骸は地下に墓標とは別に葬られているそうです.
 墓は,最近まで文盲率が高かったため,墓碑は記載されていないとのことでした.
 香妃の遺骸を運んだという唐代の荷車が無造作に置かれていたのが印象的でした.

バザール
 続けて,バザールへ.
 喀什のバザールは,ほとんどがアーケード内にまとめられており,全体像がつかみにくいです.
 それでも,いくら歩いてもバザールの端にたどり着かないので,かなり巨大なことが知れます.
 火曜日の午前中ということもあり,商売気が感じられません.
 客もほとんどいませんし,店も開店準備中といった感じでした.
 マウスパッド用の絨毯が欲しかったのですが,みなそこそこ大きく,ここでの購入はあきらめました.

エイティガル・モスク
 昼前後になりましたが,ガイドからこのままエイティガル・モスクへ行くか,午後のお祈りが終わってから行くか聞かれました.
 イスラム教のお祈りの時間帯は,異教徒がモスクの中にはいることはできません.
 午後のお祈り終了後となると,4時間ほどどこかで時間をつぶすことになるので,迷わず「今行きましょう!」と...

 それほど遠くない,エイティガル・モスクは,モスク前に広大な広場があります.
 年2回のお祭りのときは,この広場からあふれるほど信者が集まるそうで,名実共に中国西部最大のモスクとのことでした.
 ここにも,武警の装甲車がいましたが,警備は厳しくなく,すぐ隣でイベントを行っていたのが印象的です.

 モスク内部は,お祈りの時間外なのでそれほどしんじゃがいるわけではなく,観光客もまばらです.
 砂漠地帯なので,屋外にも絨毯をひいてお祈りできるようになっていました.
 メインの建物は木造,メッカの方向に向かって祭壇がしつらえてあります.
 以前,ホメイニ師が訪問したときに寄贈されたという,絨毯が掛けてありました.

ウイグル旧市街と職人街
 エイティガル・モスクの脇には,政府経営のみやげ物屋と,それに続いて職人街,旧市街が続きます.
 職人街は,みやげ物屋と,食堂,衣料品の縫製兼店舗がほぼ1/3づつって感じです.
 路上で肉まんを買い,食べながら歩きました.
 ここでも,マウスパッド探しましたが,発見できず.
 旧市街はものすごくきれいに整備されています.違和感があるくらいです.
 人気も少なく,生活感が感じられませんでした.

ユスフ・ハズ・ジャジェブ墓
 はっきり言って,残念ポイントです.
 ユスフ・ハズ・ジャジェブは11世紀のウイグル人詩人とのことですが,ここへ行くまでは知らない人でした.
 著書は,多言語でいまだに出版され続けているとのことです.
 墓は,洪水で流され,近年再建されたもので,構内にはこれといって見るべきものはありません.
 唯一,宿泊先ホテル至近だったのがメリットといえばメリットです.

 14:00頃計画されていた観光を終わり,ガイドと別れました.
 これなら,自力でタクシーチャーターして出かけた方が良かったかな?
 旧市街だけは迷って出口にたどり着けなかった可能性がありますが...

■午後からが本番・迷路だ!
 ホテルでちょこっと休憩してから,午前中にまわりきれなかった,時計台を見に行くことにしました.
 歩いてたどり着けそうな距離です.(喀什市内のバス路線を調べていなかったため,徒歩にしました.)

 健康路から東湖公園脇を通って,人民東路を越えたところで,東側に高台住居群が見えてきました.
 午前の観光では車窓で見ただけです.
 建物が古そうなので,ちょっと除いてみることにしました...
 これが大正解?
 50mほどの高台の上を年代物の日干しレンガの住居がひしめき合っています.
 数百年の年月を経て,増築に次ぐ増築,ついに住居は道を跨ぐようになりました.
 人通りはほとんど無し,ときおり現地の人が通るぐらい.もちろん観光客で紛れ込んだものなど無し.
 通路は家の中を通り,迷路のように入り組んでいます.
 ですが,身の危険を感じることはありませんでした.
 高台住居群を突っ切って,バザール側へ降り,時計台前を通り,ホテルへ戻りました.
 バカ高い費用を払ったガイド付き観光よりおもしろかったです.

 夕食は,道路沿いでケバブの実演をしていたちょっと高そうなレストランへ.
 ウイグル式麺と,ケバブ3本を注文.
 ケバブは1本単位(=4元)で注文できます.
 あつあつでおいしかったです.
 まずは,両替.
 政府系銀行はどこへいっても立派です.


銀行前の人民公園
モニュメントは労働節直後だからでしょうか?


 アパク・ホージャ墓(香妃墓)前
 ここで,見学料を払います.
 博物館はどこへ行っても無料ですが,このような施設は有料なんですよね!


 アパク・ホージャ墓(香妃墓)はモスクと併合というより,モスクの中にある墓といった方が良いのでしょうか?


 アパク・ホージャ墓(香妃墓)の由来
 日本では,香妃伝の方が有名ですね!


 アパク・ホージャ墓(香妃墓)
 この中に一族の墓が納まっています.


 外側には,墓碑銘の無い墓が無数にあります.
 博物館で,昔の写真を見ましたが,変わってないようです.


  
アパク・ホージャ墓(香妃墓)内は撮影禁止なので,入り口前から...
この墓の形をしたものは単なるモニュメントで,実際にはこの下に埋葬スペースがあるそうです.
ここの施設は,木造と,煉瓦造りタイル張りが混在していました.



 
喀什のバザール 11:30頃
新疆時間では9:30です.
まだ開店準備中ってところでしょうか 人影もまばらです


 
内部はアーケード構造,露天は見かけませんでした
同じような商店が集まっています(左)
マウスパッドを探しましたが発見できず(右)



君ら学校は?



 
エイティガル・モスク 12:15
年2回の祭りの時は,この広場も人であふれかえるそうです.


 
正面の建物に比べ,中は広大です.


 
時計は,日に5回のお祈りの時間を示しているそうです.
ホメイニ師からの絨毯(右)けっこうぼろぼろになっています.



 
旧市街でサモサをつまみ食い 小さいので5個ぐらいはぺろっといけてしまいますが
けっこう塩辛いので注意してください



100年前から営業していると言われている喫茶店


 
職人街 ここでも,同じような店が集まっています.


 
職人街を抜けると,住宅街です
ほとんど子供しか見かけません
ひとりおままごとでしょうか(右)


 
民族衣装の子供はほとんど見かけません
ハグオンしているのでしょうか?(右)


 
へいたいさんがガキ大将?
通りは全体にわたって清掃が行き届いていました.



 
ユスフ・ハズ・ジャジェブ墓
これといって何も無いけど入場料は取られる残念スポット



 
午後といっても,標準時16:00
高台住居群へ...


  
はっきり言って迷路です
家の中を通ったり,突然窓が店になっていたり
ここをスクーターが音も無く通っていきます.


 
外れの方は廃墟状態でした.
ホントにここ抜け出せるの? と,思った頃バザール側に抜け出すことができました.


 
道を挟んで,反対側の整備された住居群
「喀什」の文字を入れたら,時計台がうまく写ってくれませんでした



こんな感じで,水の便が悪そうな高台に住居が集まっています.



 
店の前で盛大に肉を焼いていたのでここで夕食



麺と肉!


← 7.喀和線乗車2(なぜか,4人コンパートメントに7名!) 9.烏魯木斉市内観光1(バザールとか) →



Top ページへ戻る
ブログへ行く